「社会福祉法人 未来こどもランド」の誕生まで
「練馬区立石神井町つつじ保育園」民間委託化をきっかけに
私たちは、平成16年8月、自分たちの子どもが通う「練馬区立石神井町つつじ保育園」が民間委託化されると発表されたことをきっかけに、子ども達の保育環境や親が安心できる子育て環境などについて真剣に考えるようになりました。わが国全体の状況を見渡してみても、少子化が進行する一方で、子育てに関するニーズは多様化し、公立保育園の民営化や幼保一元化の議論などに代表されるように、子育てに関する諸制度も変革しようとしています。
このような変革の流れの中で、真に安心して子育てができる社会にするためには、子育て世代である私たち自身が、もっと声をあげ、親や子どもを取り巻く関係者と共に手を携えながら、よりよい子育て環境を実現していく必要があるではないかと考えるようになりました。
「自分達の手で」安心できる保育園づくり
当初、公立保育園の民間委託化計画の見直しを求め、様々な反対運動を展開してきた私たちでしたが、民間委託化が避けられないのであれば、親が安心して子どもを預けられる保育園を自分達の手で守り、さらに、親の思いも反映しながら、よりよい保育園を実現していきたいと考えるようになりました。
そのために、営利を目的とすることなく、保護者や地域の方々が社員(正会員)として運営に関与できるNPO法人を設立し、保育園の運営受託を目指すこととし、平成17年9月、特定非営利活動法人「未来こどもランド」が誕生いたしました。
その後、保育園運営受託のための諸準備を進め、平成17年11月、練馬区が行った「練馬区立石神井町つつじ保育園」の運営受託事業者募集のプロポーザルに応募し、書類審査・ヒアリング・プレゼンテーションの結果、同年12月下旬、「未来こどもランド」が最終的に受託事業者に選定されました。平成18年1月からの準備委託期間を経て、同年4月から、「練馬区立石神井町つつじ保育園」の運営の受託がスタートし、現在に至っております。
「いろいろな時期に応じた地域の子育てニーズに向けて…」社会福祉法人へ
このように、「未来こどもランド」設立のきっかけは、保育園の民間委託化問題ではありましたが、十年目を迎える今年4月に「未来こどもランド」は社会福祉法人の認可を練馬区より受け、今後も一層広く地域に密着した子育て支援の法人として、福祉事業の寄与に勤めてまいります。子育ては、子どもが保育園を卒園しても、小学校、学童、中学校・・・と続いていきます。子育てのいろいろな時期に応じた地域の子育てニーズに対応していけるよう、行政とも協働しながら、今後も新たな活動・事業を展開していく予定です。